お金の勉強をしたいけど、どうしたらいいのか悩んでいませんか?
FP3級はお金の勉強に最適ですが、ちょっと物足りない。
そんな人に証券外務員二種を教材に勉強することをお勧めします。
株式業務の中から投資家が知っておくべきことをあげていきます。
今回は税金の勉強をしましょう。
税金にはいろいろな種類があります。
所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税などあります。
今回は、証券にかかわる税金を中心に勉強しましょう。
所得税
所得税とは、儲けに対して課税されます。
10種類に聞るすることができます。
種類 | 所得の内容 |
---|---|
利子所得 | 預貯金、公社債の利子、公社債投資信託、公募公社債等運用投資信託の収益配分による所得。 |
配当所得 | 株式の配当、投資信託の収益配分による所得。(上記公社債投資信託などを除く。) |
不動産所得 | アパートなどの家賃収入等。 |
事業所得 | 小売、製造などの営業から生じる所得。 株式の譲渡なども事業として行う場合は事業所得になります。 |
給与所得 | 会社からの給与、賞与など。 |
退職所得 | 退職金など一時金。 |
山林所得 | 山林伐採、譲渡による所得。 |
譲渡所得 | 株式の売買で生じる所得。 |
一時所得 | 生命保険の一時金、懸賞当選金や競馬などの払い戻し金。 |
雑所得 | 株式などの継続的取引による所得。 年金や副業による所得。 |
課税方法
総合課税
各所得を合算し課税する方法です。
累進課税が適用されます。
累進課税とは課税所得の金額にランクに応じて税率が変わる仕組みです。
分離課税
個々の所得ごとに課税する方法です。
所得の種類ごとに税率が決まっています。
確定申告が必要な「申告分離課税」と、源泉徴収され確定申告が必要ない「源泉分離課税」があります。
利子所得
利子の種類によって源泉分離課税と申告分離課税に分けられます。
税率は20.315%です。
雑所得との区別がわかりにくいところがあります。(今回は詳細を省略します。)
非課税制度
利子所得には一定の要件を満たすと特例制度があります。
マル優制度と特別マル優制度
障碍者手帳の交付を受けている人、遺族年金を受給している場合などが対象になります。
元本350万円までの利子に対して非課税になります。
財形住宅、財形年金貯蓄
会社で住宅財形、年金財形をしている場合が対象になります。
元本550万円までの利子に対して非課税になります。
配当所得
配当所得の税率は20.42%です。
ただし、上場株式等の配当は20.315%です。
上場株式等の配当所得は総合課税と申告分離課税を選択できます。
配当控除
国内株式の配当金について総合課税を選択して確定申告をした場合に、配当金に一定率を掛けた金額が所得税・住民税から控除されることをいいます。
国内株式の配当金は、法人の段階で所得に対して法人税が課税された後に株主の分配されるもので、この配当金に対してさらに所得税や住民税が課税されてしまうと、法人税、所得税、住民税が二重課税となってしまいます。
そこで、配当控除は、このような二重課税を調整する意味で設けられた税額控除です。
譲渡所得
株式の譲渡や土地の譲渡による所得があります。
損益通算の特例
上場株式等で譲渡損失がある場合は確定申告で、その年の上場株式などの利子所得、配当所得と通算することができます。
繰越控除の特例
上場株式等で損失がある場合、通算しても控除しきれない金額について特例があります。
翌年以後3年間にわたって繰り越し控除ができます。
特定口座制度
証券会社に「特定口座開設届出書」を提出し特定口座を開設することができます。
特定口座では証券会社が損益の計算などを行い、確定申告に必要な書類作成を代行することができます。
「特定口座源泉徴収選択届出書」を提出すると特定口座で保管している上場株式などの譲渡益について源泉徴収されます。
NISA・つみたてNISA
20歳以上(2023年以降は18歳以上)の人が開設できる証券口座です。
この口座に入れた投資商品は配当益や譲渡益を非課税にする制度です。
NISA | つみたてNISA | |
---|---|---|
口座開設者 | 口座開設の年の1月1日時点で20歳以上 (2023年以降は18歳以上) | |
毎年の投資上限額 | 120万円 | 40万円 |
非課税期間 | 5年間 | 20年間 |
口座開設機関 | 10年間 (2014~2023年) | 20年間 (2018~2037年) |
投資対象商品 | 上場株式 公募株式投資信託 | 長期の積立・分散投資に適しており、内閣総理大臣が告示で定める要件を満たしたもの。 一定の要件を満たす株式投資信託やETFに限定。 |
投資方法 | 制限なし | 定期的、継続的に投資する方法 |
金融商品取引業者等の変更 | 1年単位で変更可能 | |
非課税期間終了後の取り扱い | 特定口座等の課税口座に移管される。 | 特定口座等の課税口座に移管される。 |
第1回:お金の勉強におすすめ、証券外務員資格とは?
第2回:証券市場の基礎知識
第3回:金融商品取引法
第4回:金融商品の勧誘・販売に関係する法律
第5回:取引所定款・諸規則
第6回:株式業務
第7回:数字の読み方
第8回:債券の基礎
第9回:債券市場
第10回:転換社債型新株予約権付社債
第11回:投資信託
第12回:株式会社
第13回:証券税制
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