ジョブ型人事が注目されています。
大手の企業で採用を始めています。
成果主義の失敗から考えられた人事制度です。
しかし、そのジョブ型人事も間違えた制度にしてしまうと失敗します。
どんな制度にすると失敗するのか、予想をしてみます。
予想!失敗するジョブ型人事
今の人事制度(等級制度)と同じような枠組みで、給与との対応付けを明確にしただけ。
結局、過去の人事制を引きずっているような制度では失敗をする可能性が大きいです。
では、どんなケースで失敗する可能性が大きいのか予想します。
役割に合わせて給与を見直せない
ジョブ型の特徴としては、担う役割に合わせて給与が決まることです。
一番の特徴は、今遂行している仕事によって適用する給与水準を月単位で変更していくところにあります。
この見直しができないと失敗します。
従来は一度役職に就くと、実際にその役職相当の仕事をしていなくても給与は維持されます。
本人の意思や能力とは関係なく、人材の割り当て都合でハイレベルな仕事をす遂行したり、ローレベルな仕事を実施することはあります。
例えば部長不在の組織となってしまい、課長職の人が役割を兼務することがあります。
逆に、部長職の人が多く課長相当の仕事しかしていない部長が居たりもします。
ジョブ型の場合このようなことは起きません。
部長相当の仕事がなければ、課長相当のジョブに変更し、課長相当の給与に変更されるのです。
本人の意思でジョブレベルを変更できない
ジョブの中には遂行するレベルによって階級があります。
例えばマネージメント系のジョブであればチームリーダレベルやその上のプロジェクトマネージメントレベルといった具合です。
本人の意思によって、リーダーレベルの人がプロジェクトマネージメントに立候補したり、プロジェクトマネージメントレベルの人がリーダーレベルの仕事を希望できることが大切です。
能力や組織の都合はありますが、本人の意思が尊重され評価されるのがジョブ型の特徴です。
ひたすら上のレベルに進むしかないような制度になってしまうと、従来の人事制度と同じですね。
ジョブの種類が選択できない
遂行する役割のレベルだけでなく、ジョブも選択できることが重要です。
従来の人事制度の多くは、マネージメントができる管理職に進むことが唯一の出世パスでした。
しかし、ジョブ型ではマネージメント特化だけのパスでなく専門職、技術職での出世パスも用意されることです。
いろいろなジョブが用意され、選択の余地がなければ従来の制度と同じ評価しかされないことになります。
ジョブ型としては失敗です。
まとめ
ジョブ型の失敗ポイントは3つです。
遂行する仕事によって昇格、降格が随時実施されること。
これによって給与が変更されること。
そもそも、ジョブ型の場合、昇格、降格という概念ではないのでしょう。
遂行するレベルを本人の意思で選択できること。
本人の希望によりハイレベル、ローレベルの仕事を選択できることです。
もちろん、本人の能力や組織の都合は重視されます。
ジョブを選択できること。
従来の管理職になることだけが出世パスになってはいけません。
職務選択の自由があることがジョブ型の特徴です。
会社の方針はあるので、マネージメント系のジョブが優遇されるなどはあります。
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