有名不動産会社からマンション経営のDMが来ました。
ワンルームマンション経営は資産形成にならないといわれています。
そんな中、有名な企業からDMが届きましたが、なんのメリットがあるの訳のわからなくなっています。
面白いので紹介しましょう。
ワンルームマンションの区分所有という資産形成
ワンルームマンション1部屋のオーナーになって、家賃収入で資産形成をしようって話です。
世間ではワンルームマンション経営では資産形成にならないといわれて久しいです。
それにも関わらず、いまだにこのようなDMが送られてきました。
ポイント1:税金対策ってことは・・・
一番ダメなポイントは「税金対策」を売りにしていることです。
この例では、サラリーマンが会社で働いて得た給与からマンション経営で出た「経費」を相殺して節税をしようという点です。
まずはマンション経営で得た収入に経費を計上して、どれだけ収入が残るのか?
仮にプラスになるのであれば、給与所得側にマンション経営の経費を計上することはできません。
つまり、この説明は・・・
マンション経営で80万円の赤字が出ることを前提にした説明なのです。
え?毎年80万円赤字?それって資産形成になってますか?
一応、企業ブランドもあるでしょうから、騙すような宣伝にならないように気を付けたのでしょう。
その結果、デメリットの宣伝になっている妙な状態になっています。
この説明の親切なところは「給与所得の課税対象から損失部分をマイナス」と書いているところです。
損失が出ることを遠回しに言っていますね。
もう一つ、小さな注釈で「初年度の場合の概算です」と書かれています。
「翌年からはこんなに節税効果ないよ」と言っています。
初年度は経費が多くなるので、翌年からは損失がもっと小さくなるか、運がよければプラスになるかもしれません。
そもそも利益が出るなら、節税するよりも良いことですけどね。
利益が出るなら、メリットに書くでしょうけど書いていないという事は・・・。
ポイント2:メリットが見込めるのはローン返済後?
結局、家賃収入がプラスになるのはいつからなのか言えていません。
この説明をどうとらえるかは人それぞれでしょう。
ローン返済中からメリット(家賃収入で利益が出る)を見込めると読み取るでしょうか。
強調しているのはローン返済後なので、メリットを見込めるのはローン返済後と読み取るでしょうか。
そもそも、この図のどこにメリットを説明しているんでしょうね?
ローン返済中のケースでは「返済」より「家賃収入」の方が大きいとも言ってないし、どれくらいの利回りを見込めるかも一切説明していません。
お金の流れを書いただけです。
誇大広告にならないように気を付けた結果でしょう。
ローン返済後も「不透明な時代だからこそ、資産運用を!」って言ってるだけでメリットは書いてません。
マンション経営が資産運用・資産形成になるとすら言えてません。
なんとなく、ローンを返済後はメリットがありそうだなって思い込んでくれるのを期待しているのでしょうかね。
挙句には「下記メリットが必ずしも見込めるものではありません」とまで言っています。
ほぼ見込めないと言ってるようなものです。
さいごに
ワンルームマンション経営は儲からないなど悪評が飛び交っています。
そんな中、誇大広告や騙すような宣伝にならないように気を付けた結果、こんなDMになってしまっています。
買う側のメリットがさっぱりわからない内容で、これを見て魅力に感じる人はいるんでしょうかね。
別のページに「ご購入者様の声」も掲載されていますが、「購入してよかった」のような声はありません。
売りたいけれど、購入者へのメリットも言いにくいというジレンマが見えるDMでした。
コメント